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何故か部屋の隅っこで突っ立って、ずっときょろきょろしている雄太に、和泉少年の微笑はさらに深まった。 軽やかな足取りで近づくと、カチコチの雄太をベッドへ誘い、並んで腰掛けた。 「ぼく相手に緊張しないで、ね? リラックスしよ?」 「う、うん」 「テレビでも見て、ね?」 そう言って和泉少年は真向かいにあるテレビのアダルトチャンネルをオンにする。 いきなり、画面いっぱいに興奮マックス状態な本番映像と絶叫に近い嬌声が流れ出した。 「わぁ!」 思わずびっくりした雄太に和泉少年は舌なめずりを必死で堪え、代わりに、とっても優しく微笑みかけてあげた。 「見たことくらいあるでしょ?」 「あ、あるけど……」 「この男優さんはイケメンだね」 「ふ、ふぅん」 「でもちょっと小さいみたい」 クッション越しにちらちらテレビを見る雄太の隣にちょこんと座る和泉少年。 お膝に頬杖を突いてモザイク中心部を平然と眺めていた和泉少年は、おもむろに。 雄太の太腿に掌を宛がった。 「ふふ」 目を見張らせてぎこちなく自分を見下ろしてきた雄太に、和泉少年は、今度はあどけなく笑いかける。 日焼けに疎い白い手がゆっくりクッション下の股間へ進んでいく。 「い、和泉さん、えっと」 「大丈夫、恥ずかしくないよ、雄太くん?」 探り当てたそれはデニムをすでに押し上げていた。 より真っ赤になった雄太はクッションをぎゅっと抱きしめる。 百八十手前の身長で、バスケ部エースで、平均体型を上回る雄太は自分より小さな和泉少年に股間を触られただけで涙ぐんだ。 「は、恥ずかしい」 「恥ずかしくないってば。普通のことだよ?」 「うう」 「そんな緊張しないで?」 和泉少年は優しく雄太に触れる。 もみもみと、デニム越しに、股間の膨らみを揉んだり撫で上げたり。 掌の下で雄太のペニスはどんどん硬さを増していく。 「う~~……っ」 恥ずかしがった雄太はクッションに顔を伏せてしまった。 真っ赤なお耳が可愛く、和泉少年はテレビをオフにすると、ぱくっと耳たぶに噛みついた。 「ひゃ!?」 「もう、そんな可愛いとこ見せられたら、ぼく、我慢できなくなっちゃう、雄太くん?」

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