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再会は運命的に
「……眠たい」
電車の中。まだ朝が早いので、満員じゃないことだけ救いだ。
俺は椅子に座りながら、うつらうつらしていた。
今日から新しい職場だ。
緊張もあるが、どっちかというと、高宮さんに電話をかける方が緊張する。
1時間、電車に揺られ紀陵高校の最寄駅に着いた。
駅からは徒歩5分ぐらいの近さだ。
7時過ぎ。高校に着いた。
俺は職員玄関のある方向へ歩き、事務室に挨拶した。
事務室には40代の女性が一人おり、靴箱の説明をしてくれた。
どうやら靴箱は自分の好きな所を使っていいそうで、俺は3列あるところの真ん中の列の靴箱に靴を入れた。
そして、事務室の女性からもらったプラスチックのネームプレートを自分の靴を入れた靴箱の所に差した。
「それでは、職員室はここを真っ直ぐ行ったところにありますので」
女性は廊下を指差し、丁寧に教えてくれた。
女性にお礼を言い、職員室へと向かった。
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