11 / 132
再会は運命的に
「あ、柏木先生は担当科目は現国でしたよね?」
コーヒーを入れながら、俺に聞いた。
「はい。江崎先生は体育ですか?」
「よくわかりましたね。そうですよ」
江崎先生は俺の分のコーヒーを渡しながら、笑顔で答えた。
「何となく…そんな気がしたので」
「僕、バスケ部の顧問でもあるんです。このあと9時から部活なんです」
体育教師で、部活の顧問もしていたのか。
部活の顧問か。俺もしてみたいけど、俺に務まるのか…。
「おはようございます」
江崎先生が淹れてくれたコーヒを飲みながら、他愛のない話をしていたところで女性が挨拶の声とともに職員室の中へ入ってきた。
「あ、西先生。この方、柏木先生」
西先生と呼んだ女性に俺を紹介した江崎先生。
「あぁ~。柏木先生!初めまして。西舞花と申します。私も現国の担当なの。よろしくね」
「初めまして。柏木碧と申します」
同じ現国担当の先生に嬉しくなり、笑顔で挨拶した。
「柏木先生、なんか可愛いですね」
西先生は俺を見ながら真顔で言った。
「え、可愛いって……」
男の俺に可愛いという褒め言葉は嬉しくないけど……。
「あぁ~。分かるかも…」
そんな西先生の言葉に同意した江崎先生。
「え。江崎先生まで……」
「柏木先生私とそんなに身長変わらないですね」
西先生は自分の頭の上に手を当てながら言った。
てか、西先生が身長高いだけだと思う。
160は越しているだろう身長。
暗めの茶色の髪はひとつに纏めていて綺麗だ。
ともだちにシェアしよう!