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ビールと告白
授業で使うプリントの作成のため、パソコンと睨めっこしていた俺は疲れた目を癒すため目薬を差した。
「柏木先生」
上を向いて目薬を差していたところに、此方に近づいてきた高宮さんが声をかけてきた。
俺は慌てて、声のした高宮さんの方を見た。
「お仕事の方は終わりましたか?」
パソコンの画面を眺めた高宮さん。
「はい。丁度今プリントを作り終わったところです」
俺は作成したプリントの画面を保存した。
「それじゃあ、今日はもう終わりにしましょう」
「はい」
口角の上がった綺麗な微笑みを浮かべた高宮さんは帰る準備を始めたので、俺も慌てて出していた筆入れなどを鞄に詰めた。
「それでは行きましょう」
鞄に全部詰め終わった俺を見て、そう言った高宮さんに頷いた。
「お店はこの近くの居酒屋だけどいいかな?」
「はい。どこでも大丈夫です」
高宮さんとふたりで校門を出て、駅の方向へ歩いた。
お店は駅前にあった。
ただ、普段利用するような大衆居酒屋とはかけ離れた外観だ。
「ここ、半個室になってるからゆっくりご飯が食べられるんだ」
呆然とお店を眺めていた俺を見て、クスッと笑った高宮さん。
「入ろう」と言い、俺の手を取り店内へ入ろうとする。
いきなり手を握られたことに驚いた俺は、店員さんに席を案内されるまで高宮さんの手を離すことを忘れていた。
テーブル席に向かい合わせに座り、高宮さんはメニュー表を俺に見せてきた。
半個室といってたとおり、テーブル席を簾 で隠されていて人の目は気にならない。
「飲み物はビールでいいかな?」
「はい」
ドリンクメニューを開いた高宮さんは俺に聞いた。
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