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ビールと告白

「食べ物は嫌いなものとかはある?」  そのまま様々な料理の写真が載っているメニューを見せながら聞いてきた高宮さんに「嫌いなものは何もないです」と答えた。  そんな俺の答えに高宮さんは「じゃあ適当に頼んじゃうね」と言い、店員さんを呼んで何品か料理を頼んでくれた。  目の前でにこにこ笑顔の高宮さん。    綺麗な顔立ちの高宮さんが、目の前にいる。それだけで、ドキドキしている俺は自分から話しかけることなんて出来ない。  飲み物と料理が来れば、食べることに専念すればいいんだけどな。  そんな俺の願いが届いたのか、飲み物と頼んだサラダを持ってきた店員さん。 「乾杯しよう」  店員さんがテープルに料理を置いて、(すだれ)を下げたところでビールのグラスを持った高宮さん。  俺も慌ててグラスを持って、高宮さんと乾杯した。  ジョッキじゃなくてグラスに入ったビールは、いつものと味が違うように感じた。 「はい、どうぞ」  ビールの味に感動していた俺に小皿に取り分けたサラダを渡してくれた高宮さん。  またお皿に盛ったサラダの入れ方も綺麗で、アボカドとミニトマトを均等に入れてある。  って、普通年下の俺がしないといけないことなのに、呑気にビールを飲んでたなんて馬鹿だ……。 「どうしたの?」 「………いや何でもないです」  渡してくれた皿を持ったまま固まっている俺を見て、不思議そうにしている高宮さん。 「具合とか悪くない?大丈夫?」 「ほんとに大丈夫です!」  俺の体調を心配してる高宮さんに笑顔を浮かべ、半分以上残っていたビールを一気に飲み干した。 「そっか。それならいいんだけど。次もビールでいいかな?」 「はい」  高宮さんは店員さんを呼び出しベルで呼んで、俺のビールを頼んでくれた。

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