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いってらっしゃいのキスは濃厚に

「――西先生!勝手に職員室戻ったんですね」  西先生と江崎先生の会話を黙って聞いていた俺の隣から、千秋さんの声が聞こえた。 「あ、高宮先生お疲れ様です」  俺の横に立っている千秋さんに、視線を向けた西先生。  すごく笑顔だ。 「ホームルーム全部、僕に押し付けて…!」  ちょっと怒っているようだが、物腰が柔らかいので怖くない。 「…いいじゃないですか。私がいても邪魔なだけでしたよ」  そう返した西先生は、椅子の下に置いていた鞄から弁当箱を取り出した。 「まぁ僕ひとりでも大丈夫だったので、いいですけど…」  イヤホンをつけ、お弁当を食べ始めた西先生に聞こえないように、小さくため息を吐いた千秋さんは、視線を俺に移した。  急に此方を見たので、びっくりした俺の顔が、千秋さんの瞳に映っている。 「柏木先生、お昼一緒に食べませんか?」  千秋さんは、ちょっと大きめの弁当箱を俺に見せた。  もしかして、千秋さんお昼も作って持ってきたの…?  俺は戸惑いながら、「はい」と返事した。 「じゃあ、数学教室行きましょう」

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