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甘い甘いひととき
「――千秋さん、おはようご……」
最後まで挨拶の言葉を言うことができず、唇を食べる勢いで奪われた。
「………んんーっ」
そのまま唇を一周舐めた千秋さんは、呼吸するため開いた口の中に舌を入れ、口内も余すことなく舌が動き、最後に俺の舌を軽く吸った。
「……はぁ…ちょっと何で…」
「うん?おはようのチューだよ」
千秋さんは自分の唇をぺろっと舐め、甘い声で囁いた。
そんな仕草がエロくてセクシーで、ぼーっと見詰めてしまった。
千秋さんのあの少し厚い唇が今、俺の唇と重なって、あの赤い舌で俺の口内を舐めたんだよな…
「何?もしかして、まだ足りなかった?」
千秋さんの唇を見詰めていた俺に、にやりと笑った千秋さん。
その笑いがいつもの綺麗な微笑みじゃなくて、意地悪そうな笑み。
「もう一回、しようか?」
立ち上がりベットへと上がった千秋さんは、起きている俺の前に座った。
「何も言わないなら、ほんとにしちゃうぞ」
そう言い、近づいてくる千秋さんの顔。
……千秋さんなら何回されてもいいや。
俺は近づいてくる千秋さんに自分からキスした。
唇同士が軽く触れるだけのキス。
俺は千秋さんの荒れてない、厚めの唇の感触を味わい、ゆっくりと離れようとするが、それより先に千秋さんに後頭部を押さえられ、先程のような噛み付くキスをした千秋さん。
俺の唇の狭間を舌でこじ開け、口内に侵入した舌は俺の舌を舐める。
ざらざらした舌が気持ちよくて、俺も答えるように千秋さんの舌と絡める。
そのまま、舌をちゅっと強く吸い離れた唇。
濃厚すぎて、息が乱れてる俺をギラギラした瞳で見つめてる千秋さん。
あっ、この感じ……
あの日の夜みたいで、ドキドキする。
ドキドキしながら、千秋さんのヘーゼル色の瞳を見る。
「……もう、碧誘い上手だね」
そう言った千秋さんは、俺をゆっくり押し倒し、自分も体を倒し俺の耳に唇を近づけた。
「…あッ…」
耳のふちを舌で優しく舐めた千秋さんは、そのまま耳の穴にも舌を入れた。
くちゅくちゅという水音が耳の中から聞こえてくる。
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