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邪魔者二人
……かわいい。
箸を持ったまま固まっている碧。
俺の呟きがバッチリ聞こえてたみたいで、真っ赤な顔で瞠目している。
「ん?だから、一生一緒にいたいなーって」
自分でもかなりくさいセリフを言ってしまった。
何か恥ずかし…。
顔が赤くなりつつある俺は誤魔化すため、うどんを啜る。
「――そんなっ、そんなもちろんです!俺なんかでいいなら……俺は一生千秋さんと一緒に日々を過ごしていきたいですっ!」
啜っていたうどんで噎せそうになった俺は、慌てて水を飲む。
碧もそんな俺に慌てて近づき、背中を摩る。
はぁー。
もう碧には敵わないよ…。
なんで、そんなにかわいいんだ。
俺は背中を摩っている碧の手を握った。
もう我慢できない……
俺は手を握ったまま、立ち上がり、碧の唇にキスをする。
今、食べていたうどんの味がする唇を舐め、微かに開いた狭間に舌をねじ込んで、口内を犯す。
「……んんっ…」
呼吸するたびに、くぐもった声を出す碧。
そんな声ですら、興奮材料で俺は唇を離し、息の荒い碧の首筋を舐める。
「……ちょっ…!千秋さんっ…」
舐めていた首筋を、思いっきり吸い、先ほど付けたところとは違うところに赤い花を付ける。
そのまま、碧を寝室に連れて行こうとしていた時、来客を知らせるチャイムが鳴る。
この感じ、前もあったような――
「ちーあーきっ!来ちゃったよ!」
そんな声とともに、ドアをドンドン叩く。
「……彩さん?」
あの女は何でこう、いいところでいつも邪魔するんだよ。
俺はため息を吐き、玄関へ歩いていく。
「千秋っ!やっほー!」
「千秋!」
玄関のドアを開けたと同時に、テンションの高い女がふたり。
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