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体中を散らばる赤い花

 突起から口を離した千秋さんが上に少し顔をずらし、鎖骨を舐める。  そのまま強く吸い付く。 「……いっ…あぁッ」  チューっと強く吸い付いて、離した唇。  吸い付いたところをペロッと舐めた。  千秋さんの赤い舌が妙に色っぽい。  どんどん下に下がる千秋さんの顔。  胸の近く、お腹、脇腹と強く吸い付く。    ピリッとした痛み。  体中、赤い花を付けてくる。  キスマークなんて付けられたこともないし、付けたこともない…。  ――でも俺も千秋さんに付けたい…。  自分のものという所有物をつけてみたい。 「……千秋さんっ、俺も付けたい…」  俺のズボンに手をかけていた千秋さんが、上目遣いで此方を見た。 「ふふ、かわいい」  そう言いながら、顔を上げて近づいてきた。 「…じゃあ、ここに付けて」  自分の首筋を指差している。  綺麗な首筋。  俺はゆっくり首筋に唇を近づける。  さっき千秋さんが吸い付いたように、俺も強く吸い付く。  呼吸できないほど強く吸い付いて、離した唇。 「………あれ…?」  全然、赤くなってない……。  首を傾げた俺を、クスクス笑いながら見ている。 「吸うとき、ちょっと歯を押し当てる感じでやってみて」  なるほど…。  俺はもう一度、首筋に吸い付く。  千秋さんに言われたように、歯を押し当ててみる。 「……あ、付いた…」  ほんのりだけど、赤く痕の付いた首筋。  俺は指でその痕を撫でてみる。 「付いた?」 「…うん」  頷いた俺の頭をポンポンと優しく撫でた千秋さんは、顔を下に下げ、俺のズボンとパンツを一気におろした。 「…えっ…?」  一気に下ろされたことで、俺のモノまで丸見えな状態。 「かわいいよ」  俺のモノを指でチョンと弾いた。  そして――顔を近づけ…先端をペロッと舐める。 「…ぁッ…」  先端を執拗に舐め、裏スジまで舐める千秋さん。 「…いやぁっ…もうっ…」 「…気持ちいいでしょ?」  喋った息がかかる。その息に敏感に反応してしまう。

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