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花火大会りんご飴の情欲
***
電車で花火大会の会場へと向かった俺たち。
普段あまり人が降りない駅には、花火大会へ来た人たちでごった返してる。
浴衣を着ている集団に着いて行くと、様々な屋台が並んでいる神社へと着いた。
「花火大会なんて久しぶりだなー」
隣を歩いている碧が目をキラキラ輝かせながら、屋台を順番に見ている。
「俺もだなー…高校以来、かな…」
「高校時代の千秋さんもかっこよかったんだろうなー」
そんなの……、
「高校の頃の碧も可愛かったんだろうね」
「えぇー!?可愛くないですよ」
思わず出てしまった言葉に反応した碧は首を思いっきり横に振っている。
やっぱり可愛かっただろうな…。
表情豊かで、優しい笑顔を浮かべる碧。
「…可愛いなんて言われたことないし…」
俯いてる碧の耳は、真っ赤だ。
そういうところも可愛いんだけど。
俺は俯いた碧の頭をポンポンと撫でた。
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