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第7話
ミカ&アミーside
「アミー。会えたみたいですよ」
「うっせ…わかってる…わかってたよ…」
「おやおや…泣かないで?」
「泣いてねぇし。あんなん…叶わないかもしれないのに…バカバカしい」
「でもやっぱりあの人には幸せになってほしいですね。私たちの命の恩人ですからね」
あれから30年くらい?あの日悪魔に落とされたアミーを探し回っていたらこっちで見つけた。
アミーはクロネコの姿に変化していて…
「こら。アミー」
「ミカ…笑いに来たの?悪魔に落とされた俺を…」
「貴方は私の友人です。笑うわけないでしょ?助けてあげられなくてごめんなさい…」
アミーは友人を助けたかっただけ…
何も悪くないのに咎人とされ羽をもがれた大切な友人を助けるため彼の罪を晴らすため話をしに行ったら罪の根源である神の妻のあの女が発狂した。
女を溺愛していた夫はアミーまで罪人とみなし悪魔へ落としたのだ。アミーは昔からとても優しい子。
しかし私も含め回りは己が悪魔に落とされるのが恐ろしく救えなかった…
悪魔へと落とされたアミーは谷からも滑り落ちこちらの世界。人間界へ来てしまった。
そのままの姿では町に溶け込めないためクロネコとなったアミーに寄り添うため私もネコへと姿を変えていた。
人間界でこの魔力を使うことは私たちの体力を奪う。
そんなとき心ない人間が寄り添い蹲る私たちを見つけ面白半分に流れの早い川へ投げ込んだ。
通常であればなんでもないことだけれどその時私たちは力をうまく使えないほどに弱ってしまっていたのでただ水の流れに逆らわず流れていくしかなかった。
それを助けてくれたのが他でもない。夏とリドルだったのだ。
夏の隣にはまだ昔の姿のままのリドルがいてリドルが川へ飛び込み私たちを救いだし冷えきった私たちを暖めてくれたのが夏だった。
彼らのお陰で私たちは元の世界へ戻ることができた。
「私はあの方々ならきっと繋がることができる…そう確信しているのです」
「あーそうかよ。」
「ふふっ…そんな拗ねないで?久しぶりにイザヤのもとへいって美味しいお茶でもご馳走してもらいましょう」
「…わかった」
夏さま…貴方が幸せになることを私たちは願っております
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