66 / 67

おっさん×高校生㉑

うーん・・・ このままじゃ埒があかない それに・・・ たかが1問、たったの1問 解くだけで こんな時間つかってたら めっちゃ効率が悪いし 俺の体がもたない・・・! なんとかしないと・・・ なんとか・・・ 『あ、あの・・さ。おま・・、あ・・・』 “ お前 ” と言いかけて ギロリと只野に睨まれた俺・・・ ここで拗らせては ますます話が進まない、と 慌てて “ 只野 ” と言い換えた。 『えーと、只野が俺に勉強させたいって 気持ちはよ~く分かった。分かったけ・・・』 『な、なんと!坊っちゃま!! 私の気持ちを分かって頂けましたかっ! 只野、嬉しゅうございますっ!!』 『え?いや、分かったけ・・・』 『ああ~!神よ~!感謝いたします~!』 俺の言葉を遮って大袈裟に喜ぶ只野。 『ありがとう・・・神様・・・そして坊っちゃま♡』 歌って踊る只野劇場、再演・・・ 『・・・・・・・・・おーい・・・』 ああ、もう 人の話を聞けっつーんだよっ! くっそ!うぜぇ・・・! うぜぇけど・・・怒らすと面倒だし 力で敵わない以上 ・・・なんとか話して分かってもらわないと、だ! 『ちょっと!よーく分かった!分かったけど!』 「けど」を強調すると 只野の動きがピタッと止まって くるんっ、と俺に振り返った。 『・・・けど?けど、なんでしょう? なにか問題でも?』 『・・・・・・・・・』(イラッ) なにか、だとぉ??? って・・・大ありだろっっ! 『あのなぁ!今の俺を見てみろよ! 間違えるたびに、あんな・・・び、びっ・・・/// 媚薬・・・っ/// なんか飲まされてたら 体が もたないじゃんっっ!効率も悪いし! 結局 1日で1問しか解けてないじゃんかっ!』 大体、あんなの “ ご褒美 ” じゃなくて “ 拷問 ” だっつーの!! ───と、これは声に出さない。 (只野の怒りに触れるかもしれないからだ) 『ははぁ・・・なるほど。そりゃそーですね。 でもそれは坊っちゃま次第なのですよ!』 ピシッと俺を指差し、声高らかに叫ぶ只野。 『・・・・・・・・・はあ?』 ・・・・・・俺次第? って、なに? どういうこと・・・?

ともだちにシェアしよう!