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グータラなキミと。☆6

陽向がいなくなって数日。 あんなに、一緒にいるのが辛かったのに 陽向のいない日々は、もっと辛い。 スマホを渡さなかったのは、わざと。 もしかしたら、頼る所がなくて、 俺のところに帰ってくるかも・・・なんて 浅はかな期待をしていた。 でも、帰ってくる事はなかった。 陽向がバイトをしていたファストフードの 店を覗いて見たけど、陽向の姿はなくて それとなしに聞いてみたら、 俺の家から出ていって すぐに 辞めたらしかった。 やっぱり・・・ 無理をさせてたのかな・・・。 もしかしたら、陽向の方は、俺と別れて 清々したのかも・・・しれない。 忘れなきゃ。 意を決して、 出て行った時のままにしていた 陽向の部屋に入る。 全部、捨ててしまおう。 何もかも。 ゴミを捨て、 シーツや枕カバーを外し、 脱ぎ散らかした服を手に取った その時・・・ 陽向の香りが鼻をくすぐる。 陽向がつけていた香水・・・。 陽向の香り。 陽向との日々が脳裏に浮かぶ。 楽しかったこと 嬉しかったこと ケンカしたこと 陽向の笑った顔 怒った顔 泣いた顔 幸せそうな寝顔 鮮明に思い出してしまって その場にガックリ膝をつく。 好きなのに。 こんなに、好きなのに・・・。 俺は、忘れられるのだろうか。

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