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おっさん×高校生⑧

体を洗い、言われたとおり湯船に浸かる。 “ あのまま寝てもいい ” なんて思ってたけど、温かいお湯に浸かると 疲れやダルさが 溶け出していくようで 心地よくて うっとりと目を閉じる。 あ~、気持ちい・・・・・・・ ムスコはちょっと ヒリヒリするけど。 んー・・・・ヤバいな・・・マジ気持ちいい・・・ 今度は湯船の中で寝ちゃい・・・そう・・・ うとうとしていると、 「坊っちゃまー!!!」と、 いきなりの大きな声と共に、勢いよく 風呂のドアがバーン!と 開いた。 『っっ!────どわぁあっ!!!』 驚いた拍子に、体が滑って湯船の中に沈んでしまう。 ムダに湯船が広いせいで、なかなか水面に出られず 浮いたり沈んだり、バタバタ暴れていると、只野が腕を掴んで 床に引き上げてくれた。 『ゲホ・・・ゲホッ!』 『おや、大丈夫ですか?坊っちゃま。』 『ゲホッ・・誰のっ・・せい・・・だ・・・ゲホッ』 そうだよ。元はと言えば コイツのせいだ。 コイツが いきなり入ってくるから・・・! と、咳き込みながら只野を睨むが・・・ 『坊っちゃまがあんまりにも遅いからです! 私(わたくし)!気になって、気になって! よもや 溺れたのでは・・・!と、 とても心配になったもので、こうして入った訳なのでございますっっ!』 只野は、悪びれた様子もなく 熱弁をふるう。 ・・・・・・真面目にふざけてんのか、コイツ。 『・・・逆に 溺れかけただろーが!』 と、怒って見せても・・・・ 『あのくらいで驚くとは・・・・まだまだですねぇ、坊っちゃま。』 今度は 冷静に返される。 くそぉ・・・話にならん。 どうしてくれよう、このヤロウ。 『は、は・・はくしゅっ!』 やべ・・・寒くなってきた・・・ もうあがろう。服 着て、とっとと寝よう。 そう思ったのに・・・・只野が俺を引き留める。 『坊っちゃま!風邪をひきます! もう1度 湯船に浸かりましょう!』 そう言うと、只野は俺を湯船に放り投げた。 ドッボンと湯に落ちて もがく俺。 今度は すぐに床に手をつき、なんとか体を起こすと・・・・何故か 全裸・・・つまりは 素っ裸になった只野が、目の前に立っていた。

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