60 / 67

おっさん×高校生⑮

─────チュンチュン。 鳥のさえずり。 暖かく柔らかい陽射し。 『・・・・・・・・・・・』 あー。 なんだろ・・・・なんか気持ちいい・・・ すげー、いい目覚め。 俺・・・昨日 何したっけ? 『・・・・・・・・・・・・・』 ん? 昨日・・・・・・って、 『っ!あ──────っっ !!』 ガバッと跳ね起きて、くらくらと頭から血が引いて、またベッドに沈む。 『うぁぁぁぁぁぁ・・・・・!』 お、お、お、思い出した・・・ !! 昨日・・・昨日・・・俺・・・俺ぇ・・・・・・ !! ベッドの上でジタジタ のたうち回っていると のほほんとした声が・・・・・、俺にとっては 聞きたくなかった声が・・・聞こえてきた。 『おはようございます。坊っちゃま。』 『・・・・・・・・・・・・。 ・・・・・・・・・・あ。 どわぁぁぁぁぁっ!』 た、た、た、只野───っっ !! 『な、な、な・・・・・・・・』 『朝から元気ですねぇ、坊っちゃま。 若さとは素晴らしい。』 『な、な、ななな・・・・・・』 なんで ここに !? なんで いるんだ !? なんで !? 『コホン。昨夜、申し上げましたとおり 今日から坊っちゃまを品行方正、規律正しく、 体も心も頭もキレイに致しますので そのおつもりで。』 ───と、恭しく 頭(こうべ)を垂れる只野。 『い、いんこー?ほーけー?え? 俺、どっちも違うと思うけど・・・・。 』 聞きなれない言葉を 聞こえた通りに返したら 只野は心底 呆れた顔をした。 『はあ・・・・・そうではありません! 日常生活の改善とお勉強を、私(ワタクシ)只野がお手伝い致すのです!』 『へ・・・・?にちじょ・・・かい・・・ぜん? お、おべんきょ・・・・・?』 『はい。』 『・・・・・・・・・・・』 え?あれ、マジだったの?? 遅刻すんなとか、サボんなとか、夜遊びすんなとかっつー、あれ? 『はあ !?冗談じゃねぇ! そんなんやってたまるか!』 俺は このまま一生、親の脛かじって、 金で三流大学 入って、そっから適当にバイトかなんかしながら 適当に遊んで暮らしてやるんだっっ! 勢い込んでそう叫ぶと 只野の顔が・・・・ 恐ろしいくらい 冷たく、悪鬼 漂う悪魔の形相に変わった。 『ほぉ・・・・なるほど。 まだ自分の立場が分かってなかったか・・・・』 『え・・・・・・?』 ギシッと音を立て、只野がベッドに片足を乗せて上がってくる。 『しょうがねぇなぁ・・・おい。ケツ出せ。』 『え・・・・・・・・・ケツ?』 『そう。昨日の続きだ。 濡らさず、慣らさず ゴムなしで ケツに俺のを突っ込んでやる。』 『え・・・・・・・?えぇ??』 濡らさず、慣らさず・・・ゴムなしで只野の・・・ アレを?!あの・・凶悪な・・・アレを・・・・? 突っ込む?? 『ふふ・・・・血まみれだぞ? しばらくは歩けねぇかもなぁ・・・くくっ』 目がギラギラ血走り、どう見ても悪人面の只野が愉しそうに笑う。 マ、マズい・・・・! マジでマズい・・・! ヤ、ヤられる・・・! 1000%、ヤられる!! 『さあ・・・・・どうする?』 にじりよってくる悪鬼。 怖い・・・・!マジ怖い───っっ! 『ひ・・・・・っ !!や、あの・・・・! べ、べ、べんきょーしまっすっっ ! 喜んでっっ!』 『・・・・・ふん。いいだろう。 じゃあ、まずは・・・・』 『ま、まずは・・・?』 ゴクリ。 何を言われるのか・・・冷や汗ダラダラで只野の言葉を待つ。 『まずは・・・・朝ごはんに致しましょう。』 突然 執事の顔に戻った只野が にこりと笑った。とりあえず 鬼から人間に戻って ホッと息をくつく。 『・・・・・・・・・・っ、うん。』 『・・・返事は「はい」。』 『は、はい・・・・・っ!』 『よろしい。では、着替えたら 下にいらしてくださいね。』 『は、はいっっ。』 『その後は お勉強ですからね。』 『・・・っ、・・・・・は、はい。』 くそ・・・・! お勉強とか・・・マジ ありえねぇ。 どうにか逃げらんないかな・・・ 『坊っちゃま。』 『は、はい!?』 『ちゃんと出来たら ご褒美・・あげますから』 『ご、ご褒美・・・・・?』 ふふっと今度は妖しく笑った只野が 俺の股間をスーッと撫であげ、唇の端に チュッとキスを落とした。 『っっ───────///////// !!!!』 ズクン、と撫でられたところが疼く。 昨日、散々 射精したハズのアソコが形を変えていくのがハッキリ分かった。 『ふふ。若さとは素晴らしい。 ・・・頑張りましょうね?坊っちゃま。』 只野がベッドから下り、部屋を出ていく。 俺は・・熱く疼きだした体を抱きしめて 必死に耐える。 早く着替えて、早く下りなきゃ。 そればかり考えていた。 少し落ち着いてくると スーッハーッと大きく深呼吸。 『よし・・・・大丈夫 大丈夫。』 今日、いや、これからの自分の運命を軽く呪いながら・・・用意された着替えに 手を 伸ばした。

ともだちにシェアしよう!