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おっさん×高校生⑯

・・・・・・・・最悪 ・・・・・・・・最悪 ・・・・・・・最悪だっ! 『只野ぉぉぉ!!』 ダイニングルームのドアを 力任せに開け放って 奥にいた只野に突進する。 『───居たっっ!只野!』 『おや。どうしました?』 『どうしました?・・・じゃねぇんだよ! なんだよ!この服・・・・・・っ!』 只野が用意していたモノは、ぶっとい黒のシマシマの上下の服だった。 コントで見る囚人みたいな。 『おやおや。坊っちゃま、 よくお似合いで(笑)』 『う、うっせーよっ! なんなんだよ、これっ !!』 なーにがなーにが「よくお似合いで」だっ! よく見りゃ 口元がひくひくしてんじゃん! 笑ってんじゃん!こんにゃろう! 『今すぐ他の服、出せっっ!』 只野に詰め寄ると、只野は きょとん と首を傾げる。←おっさんが やっても ちっとも可愛くない! 『他の・・・服?ああ、お部屋のクローゼットに あったでしょう?探しました?』 しかも、首を傾げたまま、しれーっと惚ける。 『はあっ !?探したわっ!探したけど 制服以外 全部これだったわ───っ!』 クローゼットを開けた時の衝撃! 全部 白黒ボーダーの衝撃! 俺をどうする気だ!コイツは! 『ああ、そうでした。 当面は 自宅では この服を着て頂きます』 今度は わざとらしく にっこりと笑う。 『は !? なんで・・・・・・!』 『逃亡防止です』 『は・・・・・・・・・?』 逃亡・・・・防止? なにそれ。 『坊っちゃま、まだ自分の置かれた立場がよくお分かりではないでしょう? 隙あらば逃げ出そうとなさるでしょう。 その防止策です』 にっこり。 『・・・・・・・・っ、そんな事・・・・!』 「しない」と言いきれるか? 只野の お仕置きは怖いけど すっげー 怖いけど。 隙あらば・・・・って気持ちがなかった、とは 言えない。 悔しいけど・・なんも言い返せない・・・・ 『では、坊っちゃま。早く朝食をとって お部屋で待っていてくださいね?』 にっこり。 寒気がするほどの笑顔を浮かべ、頭を下げた 只野は ダイニングから悠々と出ていった。

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