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第21話
俺はミクに改めて『メイドの教え』を説いた。
「ミク、メイドは主人に給仕するのが仕事。ミクはメイド、主人は誰?」
「坊っちゃんです。……そうなんですね、僕は坊っちゃんを気持ち良くするために仕えてるんですね!!」
「そうそう」
『主人をキモチ良くするためにメイドがいる』……間違ってるけど、全部が間違いじゃない。
この徳田家ではね?
するとミクは頬を赤くして言ってきた。
「僕は坊っちゃんの専属メイドです。……坊っちゃんがセックスしたくなったら、僕がお相手します!!」
っっくうぅぅぅぅぅぅっっっ………!!
なんて可愛いんだ、俺のミク!!
今にもにやけそうな顔をしたくなるけど、堪えて堪えてなんとか堪えて、俺は余裕ぶってミク顎を上向きのまま固定して、唇を重ねた。
キス、まずはキスしないと。
「……坊っちゃんっ!!」
「恥ずかしい?……ミクの『ハジメテ』、まずひとつめ貰えたね」
ミクは不思議そうな顔で俺を見ていた。
「これが坊っちゃんへの『大学入学お祝い』ですか?」
「まずは『ファーストキス』、次は『ペッティング』。そしたら次がミクの『処女』をもらうよ」
「……『ぺってぃんぐ』と『しょじょ』ってなんですか?」
「ミクが俺に捧げるものだよ」
「捧げるもの?」
ミクはまた不思議そうな顔をしていた。
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