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第22話
「ミクは俺が好き?」
「はい!!坊っちゃんは背が高くて大きくて、頭も良くて、スポーツも出来て、カッコイイです。僕は坊っちゃんがイチバン大好きです」
無邪気な笑顔で言われると、俺は『残念』なんかじゃない気がしてくる。
「俺もミクが一番大好きだよ。だからミクの全てが欲しい……。俺にミクの『ハジメテ』を全部くれるなら、次はミクからキスして」
するとミクはゆっくり俺のひざの上から退くと、次は向かい合わせに膝に乗ってきた。
「はい、坊っちゃんに僕の『初めて』全部あげます」
柔らかい唇がリップ音と共に俺の唇に重なった。
拙いキスだけど、俺は幸せな時間を過ごしていた。
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