「ド変態」 大学の食堂で溜め息を吐いたら、宮城は理由を聞いてきた。 『宮城に隠し事をしたらミクにちょっかいをかける』、そう思った俺は包み隠さず打ち明けた。 そしたらこの言葉を浴びせられた。 「そうだ、俺だって自覚してる。こんなお前の罵倒でで俺が傷付くと思うか？」 「思わないよ。だって俺の処女を平然と奪ったのは新さんだし」 うん。 宮城の処女の相手は俺だし、それについては後悔もしていない。 経験を積むにはやはり行為だ。 「俺はミクが紐パンのサイドのリボンを解けないようにマスターさせない限りは、手を出さないつもりだ」 「ふーん。……せっかく大学生になったのに、新さんはそれでいいんだ」 「良いわけないだろう？！……本命に手が出せないことがこんなに辛いことだなんて始めて実感してる！！」 ただでさえ小学生が本命、大好きで、愛してて、このことがまわりに知られたら、俺は完璧な犯罪者だ。 「ミクちゃんも新さんが大好きなんでしょう？チューしたんだから、この際その先までいっちゃいなよ？」 「なんで宮城が煽るんだ？！」 「えー、そりゃ楽しいからだよ」 他人事だと思って、いい加減なことを言うのはやめてもらいたい。 いや宮城にとっては他人事以外のなにものでもないけど。