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第35話

「ひっ愛久くんを手込め?……徳田くん、何か勘違いしているよね」 「ぼっちゃん……。ぼくはたぃせつなパンツ、おとしてしまいましたぁっ」 「は?!」 泣きじゃくるミクを俺は見下ろした。 「……メイドのときだけってぃわれたのに。どぉしてもっパンツになれることができなくて……、はいてたんれすっ」 「なんでそこまで」 「ぼっちゃんがくださったものを、なくしてしまって。ごめなさっ……、ごめんなさいぃ!!」 彼は俺に抱きついて、必死に謝ってきた。 何故ミクは学校にまで履いてくるくらい紐パンに慣れたかったのか。 それは俺に聞く権利はあるのか分からなかった。 でもミクは泣いているんだ。 嫌だから、悲しいから泣いているんだ。 抱きついてくるミクをこれ以上不安にしたくなくて、俺は抱き上げて思い切りキツく抱き締めた。 「紐パンよりミクのほうが大事だよ。ミクは俺専属のメイドで、ミクの変わりなんて居やしないから泣くのは止せ。」 「……ぼっちゃぁんっ」 ミクは俺の唇に自身の唇を重ねてきた。 ……これってどういう意味か分からないけど、俺からは手を出していないからセーフとしておこう。 俺とミクが感動の慰め合いをしている最中に、ある男子教諭がスッと見慣れた紐パンティーを出してきた。 「……ひょっとして、これ初音くんのかな」 「おのれ貴様がミクの紐パンティーを盗んだのかっ?!……俺が成敗してくれる」 「違うんだよ。男子生徒が拾ってポケットに入れたからとりあげたんだ。女性教諭のかと思って……」 「問答無用!!俺が叩き斬ってやるっ」 俺が殴りに掛かったと同時に気の弱い校長が止めに入った。 ミクの紐パンに触っていいのは俺だけなのにぃ!!!!

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