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第62話
ミク?
……ミク?
「ミク、これは現実のミク?」
目の前の彼は本当に子供で、泣き顔を隠さない。
ポタポタと溢れる涙が落ちてくる。
「坊っちゃん……。お願いです!!もう一度だけでいいです、僕が好きって言ってください」
ミクが顔をぐちゃぐちゃにして泣いてる。
可愛い。
そんな彼が愛しい。
愛しいから……だから俺は大きな言葉でハッキリと言った。
「俺はミクが一番好きだ。世界で一番大好きだ!!」
「……僕も坊っちゃんが、イチバン好きです」
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