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第84話 罠

俺は上機嫌で、講義も昼から受けていた。 ミクへの初体験やお仕置きを思い出すと、機嫌は無条件で良くなる。 「新さん新さん」 俺の隣をいつも陣取っている宮城が小声で俺に話しかけてきた。 「なんだ宮城、講義中だぞ」 「今日さ合コンの数合わせに来てほしいんだけど」 また合コンの誘いか。 こいつの脳みそは出会い厨でいっぱいのようだ。 「俺には必要ない」 「数合わせって聞こえなかった?受けちゃんが多くて攻め様が少ないんだよ〜」 普通なら攻め側が多いはずの男ゲイ合コンになぜ受け身の割合が多いのか、俺には理解不能だった。 「間に合っている」 「ミクちゃんも同伴でいいからさ、お願い〜」 ミクが同伴してどうする? 小学生のミクがあんなカオスな場所に居て言い訳がない。 「それこそ問題だろう」 「数が合わなかったら僕廻姦されるかも……」 何故攻め側が少ないメンツで廻姦されるのだ?! まぁ宮城が犯されるのはいいだろうが、廻姦は気の毒かもと思った俺は、深い溜め息を吐いた。 「仕方がないヤツだ。ミクは門限二十時までだ、それまでなら付き合ってやろう」 そんなわけで俺はまた合コンの約束を取り付けられていた。

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