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第86話

「徳田くん、こちらはこちらで楽しもうよ」 「はい一杯目は取り敢えずビールでしょう!!」 何故か俺と同じくらいのガタイの男達に俺は囲まれていた。 ミクは一応は目の届くところでジュースを飲んでいるからまぁ良しとしよう。 「やっぱさー、居酒屋の一杯目はビール頼んじゃうよね」 馴れ馴れしい男を品定めするかのように上から下まで見ていた。 「俺は居酒屋など行かないから知らんな」 「じゃあ徳田くんは何処で飲んでるの?クラブとか」 「いや、もっぱら家飲みだ。質の悪い酒は好まない」 俺はビールを胃に流し込んだ。 喉にくる酸味が結構さっぱりしていた。 「おお、飲みっぷりいいね」 「はいじゃあオレの注いだ酒も飲んでくれよ」 そう違う男が俺のグラスにビールを注いだ。 「いや、俺はもう飲まない」 「オレは徳田の先輩だ。先輩の言うことは絶対だぞ!!」 「ほらほら、飲め飲め徳田くん」 先輩とやらが、俺にジャンジャンビールを勧めてきて、俺は仕方無しに片っ端から飲んでしまっていた。

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