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第90話
俺の身体にその手が優しく触れると、悪寒が走った。
そして嫌悪の震え。
徳田家の長男が震えてどうする。
きっと暴れん○将軍の徳○新之助なら、こんなピンチに陥っても余裕で乗り越えるだろう。
俺もそうなりたい。
いつでも毅然としていられる男の中の男になる、それこそが徳田財閥の御曹司だ。
男に一回掘られるくらい、野良犬に噛みつかれたと思って平然としていればいい。
そう考えていたら、不安は一気に消え震えも止まっていた。
考えているうちに俺の上半身は脱がされていた。
「震えが止まったね。怖がる徳田は可愛らしかったのに、残念だ」
「俺はそんな小さな男ではない」
「その強気が快楽に歪むとどうなるんだろうか」
俺の胸板の乳首を擦る舌が気色悪かった。
だが、男の乳首でも感じることが出来るんだなとある意味で勉強になった。
スパダリ候補でもある俺が気持ちがいいのだから、ミクならアンアン言っているだろう。
「この俺の乳首を擦って何が楽しいのだ」
「我慢しなくていいから、目を閉じて舌先を感じて」
うむ、確かにチロチロと動く舌先は気色悪いが、感じるものなのだな。
後でミクに舐めて貰うとしよう。
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