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第98話
ミクはモタモタとメイド服を脱いでいた。
しびれを切らした俺は、ワンピースになっているメイド服のジッパーを下にさげてやった。
「ひぃぃんっ!!坊っちゃん、ありがとうございます」
ミクの紐パンティーすら俺が解き、風呂場へと向かった。
シャワーを軽く浴びてから、ミクにもかけてやった。
シャワーヘッドを置いて俺は俯いて話した。
「ミク。ミクのあの力はなんだ」
「それは坊っちゃんを守るための護身術です」
先程のミクは今のミクと別人のようだが、本人なのだ。
「どこで身につけたのだ」
「坊っちゃんがお勉強に励まられてるとき、お休みになられたあとや、習い事の間に習得してました」
確かに俺が高校生だった頃、ミクと離れて過ごす日は多かった。
だからといってあれは小学生の動きのようなものではなかった。
「坊っちゃんは徳田家のお世継ぎ様、僕は初音家お世継ぎ様の手足となるように教育されてます。当然お世継ぎ様に危険が迫った場合も僕の判断で助けるのは当然です」
ミクは両手を見てこう言った。
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