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第104話

俺とミクが屋敷に戻るといない合間に宮城が訪ねて来ていたらしく、応接間で小さくなっていた。 「新さん!!遅い、何時間待たせるんだよ〜」 「待っているとは聞いてないが。なんだ宮城」 「新さんが来ないと、僕廻されちゃうんだよ〜」 廻されるとはきっと廻姦のことだろう。 「なんだお前、廻されて愛されるのが夢だと言っていたではないか。良かったな」 俺は素っ気無く宮城の手を払うと、今度はミクに泣きついた。 「ミクちゃん、助けて。僕は愛の無い廻姦は嫌だよ〜」 「坊っちゃんのお友達の宮城さんが困ってるんです。なんとかしてあげないと、宮城さんのピンチです!!」 ミクは宮城の手を取って握り返していた。 おのれ宮城!! 俺のミクに素手で触れるとは……!! しかしミクの頼みだ。 「仕方がない、話だけでも聞いてやろう」 都合の悪い話だったら断ればいい、俺は宮城に耳を傾けた。

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