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♥第33話
僕は、どうしたいんだろう。
誰が大切で、愛しているか。
わからなくなっちゃった…。
あの日から僕はずっと精神安定剤と睡眠薬を飲んでいる。
「五月雨さん、このままだと体が薬になれてしまいます。その場合、薬が「…いいんです。それで。」
「…わかりました。また、1ヶ月後に診察に来てください。」
いつもの薬をもらい、一人で帰宅する。
病院は必ず一人で行き来する。
こんな姿誰にも見られたくない。
嫌だ、もう、嫌だ。
最近、町中でよく、ニュースになっているのは透さんと真弓美さんの婚約ニュースだ。
聞きたくもない、見たくもない。
モヤモヤが心に残って消えない。
「…有野さん、どうしてここに?」
今、静かな海辺に不似合いの有野さんと一緒にいる。
「瑠璃さまのことが心配でしたので。」
「…そう。…真弓美さんとはうまくいってますか?」
「…残念ながら誰もうまくいってないです。」
「……透さんは?」
「…透さんは最近はお疲れのようです。家に帰っても癒しがなく、会社は真弓美さまに脅され今じゃ、危険な状況までいきました。」
「…でも、透さんには真弓美さんの方がお似合いですよ。」
有野さんは悲しそうな顔をしていた。
「今日は、会わせたい人がいるんです。」
「…?」
「瑠璃、久しぶり。」
「…お父さん、お母さん。」
「瑠璃が危ないと聞いてこのままじゃダメだと思って帰ってきたの。」
「瑠璃さま。沙良さまと健太朗さまは本当は、三井家からお逃げになっていたのです。」
「どうゆうこと…。」
「瑠璃、私たちは新企画等を開発して三井家に尽くしていたわ。でも、それをさらに利用しようとしてきたの。そして、瑠璃の存在も向こうに少し知られちゃって…だから、瑠璃には迷惑かけたくなかったからせめて安全な日本で過ごして欲しかった。だから、透さんにお願いしたの。」
「…そんな…!!」
「うちの息子を守ってください…と」
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