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♥第42話
「…瑠璃!…よかった…」
目が覚めると、透さんがいた。
「透さん…ごめんなさい。」
「僕、少しだけ、記憶が戻ったの。…僕が透さんと離れたこととか、好きっていったことも。
ほんの少しだけだけど…。」
「…そっか。でも、少しでも戻っただけでうれしいよ。」
透さんは優しそうな顔でまた、僕のかおをみた。
ひどくやつれてて、僕のせいだなってとても思う。
「僕、がんばるから。…だから、離れないで…。」
「離すわけがない。こうしてまた、君を抱きしめることができるのだから…。」
透さんは僕を抱きしめてくれた。
暖かくて包み込まれるような優しいハグだった。
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