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「……で、これがその山?」 「そう…です………」 目を見張るハルさんに頷くと、何故か笑い出してしまって。 「いや、悪い……お前が困ってる姿とか想像できなくてさ、ははっ」 「ひどいっすよ、もう…」 不貞腐れながら紙袋を差し出す。いつも奢ってもらっているし、今日も急に付き合わせてしまったから。 「貰い物で悪いですけど…取りあえずのお礼に。好きなのあったらどうぞ」 「え?俺が食っていいの?」 きょとんとした表情を浮かべる彼が幼く見えて。昨日からのささくれた気持ちが、少し穏やかになったのを感じる。 「でもほら、お返しとかするだろ?」 「ああ…いや、毎年してないんで。みんな分かってると思うし」 ハルさんは物言いたげな目で俺を見て、それでも口を開かなかった。

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