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*12.
部屋も、吐息も、体温も。
信じられないくらい、あつい―――…
「きれいに、してないから……これで…勘弁しろ、よな」
太股を交差させて腰だけを高く上げうつ伏せになる姿は、例えようもなく卑猥で。
収縮する穴の下に誘導されて、それでも一瞬躊躇う。
流されて良いのか―――
動きを止めた俺を振り仰ぐハルさん。
「……俺じゃ、ムリ?」
少し眉を下げながら切なそうに笑う表情を見て、自分の中で何かが音を立てた。
思っていたよりずっと細い腰を掴み直し。
そのまま伸び上がって、耳朶に唇を寄せる。
「今日は我慢しますから……精々しっかり締めてください、ね」
ひくりと震えた内股を無視して身体をグラインドさせると、滑る性器が擦れ合って思わずため息が出た。
くびれの部分を抉るように亀頭を押し付けた瞬間、目の前の肩が大袈裟な程に跳ねて。
華奢な肩をさらに縮こめるようにしてシーツを手繰り寄せるその姿に、思わず口角が上がるのを感じた。
「……ココ、ですか」
びくりと反応した後に首を振っても、もう遅い。竿に手を添えてわざとゆっくり動かしながら、滑らかな背中に舌を這わせる。
「ふ……っ、ぅ………」
綺麗に鍛えられた背筋がしなり、手の中の性器も強く脈打ち苦しそうだというのに、抑えたような嬌声に少し腹が立つ。
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