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「もうすぐ誕生日だそうですね」 芹生が大変な目に遭ってから数日後。話がしたくて、いつものホテルでハルさんと向かい合っていた。 「…誰からの情報?」 「芹生ですけど」 ふう、とため息をついた彼は諦めを含んだ表情で頷く。 「そうだよ、20日が誕生日」 「プレゼント、何が良いですか?」 「……え」 半開きの口をそのままに固まる姿を見て、やっぱりと苦笑い。 「…セフレの前に、友達でしょう?」 じわりと染まる頬を視界に捉えながら、辛抱強くその先を待つ。ややあって泳ぐ視線と共に落とされた言葉。 「……もう、貰った」 疑問が浮かぶであろう俺の顔を窺い、ごく小さな声で紡ぐ先は。 「…のど飴。くれただろ?」 「いや、あれはそういう意味じゃ…」 ちらりと投げられた視線を捉えかねて、困惑する。緩く首を振る彼に、それでも言い募った。

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