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セフレという関係を解消された後も、思い出せるようにと。自宅の寝室を選んだことを早々に後悔している。 「…ずっと思ってたんですけど」 「な、に……っあ、…!」 肩越しに天井を眺めている間、完全に油断していた。胸の飾りをきゅうっと摘まれ思わず漏れる高い声。慌てて口を塞いで、被さる男を睨みつける。 「……ここ、開発済みですか?」 冷ややかに見下ろされ、煽られる羞恥が快感に変わるのを感じて。唇を噛みながら逸らす視線。 「ふうん……じゃあ、イけますよね」 聞き返すより早く親指の腹で擦られ、自然と腰が揺れてしまう。逃げ出したいような状況に涙を浮かべて耐える最中も、その手は緩むことなく。 ぬるりと這う感触を、信じられない思いで見つめる。吸って、潰して。軽く歯を立てられてはもう限界だった。 「も、むり、やだ……いっ、いくから、ぁ…」 涙混じりに訴えれば離れる舌。繋がれた銀の糸が写って、恥ずかしさに目を瞑る。 「良いですよ」 「…脱ぎた、い……ぬがせて、」 まだ下の衣服は全て身につけたままだ。せめて後処理が楽なようにしてほしいと懇願するも。 「このままイってください。…女の子みたいに」 意地悪く言い放った彼がキリキリと両側を引っ張り、そして―――… 「うそ、ま………っ、だめ…!」 爪先まで甘い痺れが走って、見えるのは白。次いで下腹部がどろりと濡れる感覚。 「…さい、あく……」 「すいません」 弾む息のまま睨みつけても悪びれる様子はなく。腰骨のあたりを撫でながら笑う。 「ホテルって時間制限あるじゃないですか?でも、今日は―――」 一語一句聞き漏らすまいと、達したばかりでぼんやりする頭をフルに回転させて。 「ゆっくり可愛がってあげられますね、橋本さん…?」 ぞくりとするような響き。 この先を想像して、早くも期待に疼く後孔。 やけにゆっくり降ってくる、熱を帯びた愛撫が優しい。 (てい)よく勘違いすることに決めれば、陥落するのはあっという間だった。

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