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第4話 ♡

汚れた身体を洗ってやると言われてそれだけでぞわぞわと身体の中を何かが這い回る気がした。けれど先程の行為で乱れもしなかった男の着衣の下の身体をじっくり見たいという欲望に勝てずミナトはバスタブの中で男の逞しい胸に背中を預けた。 「んーー」 「どうした?」 「この姿勢だとアンタの顔も身体もよく見えないな」 「見たいのか?」 後ろから小さな胸の粒を摘まれる。 「ひっ」 「俺としてはもっと存分にここを可愛がってやりたいんだが?」 「何言ってんだよっ……そんな事いってさっきからもう……あっ……」 両手で摘まんだ乳首をキュッと捻ねられた後にグイグイ押し潰される。 そしてまたギューっと引っ張られ捏ねくり回さらる。 痛いのか気持ち良いのかその両方なのか分からない声が出る。 「ち、千切れちゃうからぁぁ」 軽々と身体を持ち上げ向かい合う形にすると今度は散々いたぶった乳首を男はれろれろ舐めしゃぶる。 「こ、この…あっ…変態…」 そう言われて男はやっと顔を上げた。 緩やかに後ろに撫で付けていた髪が乱れて顔にかかっている。 そのせいかその綺麗な顔は初めて見た時より若く見えた。 案外そんなに歳は違わないのかもしれないとミナト思った。 そしてまだ一度も与えられない口付けに焦がれるみたいにその薄く形の良い唇を凝視してしまう。 あの唇に 咥えられて果てた末に白濁を飲まれた……のだ。 どっきん えっ?な、何これ? どっきんどっきん えっ?えっ??えええええええ??? 「ミナト?」 身体中が熱かった。 燃えるように。 後孔の奥の奥一番奥のまだ誰にも触れさせていない場所がきゅんっと鳴って疼いた。 「駄目だ。これ以上は」 誰にも渡さないと決めている。 ましてや、αになんて……絶対に渡さない。 ーーもう二度と誰も愛したりしない。 ーー心だけは……誰にも渡さない。 「どうした?湯あたりでもしたか?」 男は素早く バスタブのから立ち上がり返事も待たずにミナトを抱き上げると 寝室まで運んで行った。 目の隙に信じられないほど大きく隆起したものを捉えたミナトの喉がコクリとなった。 ーーあれが欲しい。

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