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第6話

姉貴から好きなんじゃないか。と言われた時は一瞬思考が止まった。 「いくらなんでも萩野に夢の中で好きだって思っても現実でもおんなじだとは限らねぇだろ。」 実際、現実の萩野に対して好きいう類いの感情は持ったことがない。 「けど、夢だとはいえあんたが思ったんだろ?それは好きってことなんじゃないの。」 「だから何で夢で好きってなるんだよ。」 「あんたが嫌いだと思っててもさーあんがい心の中では好きだったりするしねー。それにー」 「それに?」 「夢ってさ、出てくる人や物って自分が執着とか好意を抱いてたりとか大切と思ってるから、出てくるんだと。」 「俺は萩野に対して執着とか好意とか持ってねぇよ。」 夢に出てきたのは最近一緒に帰ったりして、頭の中で一番色濃く残っていたものだからだ。 「さー分からないよ?人間は心の中と思ってるものが違うことがあるからねぇ。」 「だからって俺は絶対にそんな感情はねぇって!」 俺はイライラして、つい声を上げてしまった。 「あっごめん…」 「いいってー!別にさ兄弟だから慣れっこよ!それに少し押し付けた気もするしね。」 俺が声を上げたことでこの話題は終わった。 二人共夕飯を食べ終わりテレビを見ながらボーっとしていると突然、家のチャイムが鳴った。一瞬ビックリしたが宅配かなにかだろう。そう思っていると姉貴が戻ってきて 「海くんだよ」 と言う姉貴の後ろには今日、教室を飛び出して以来の海がいた。

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