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第7話

それから子供たちは家に来るたびにルートの真似をして「ミト!」「ミト!」と俺を呼んだ。俺は製造機になったり、馬になったり、サンドバックになったりしながら一緒に遊んだ。一番盛り上がったのは紙飛行機を作った時で、家の上の丘からみんなで飛ばしたりした。 やばい、楽しい。心の底から笑ったりするのは本当に久しぶりだ。子供と接する機会が今までなかったので少し苦手意識があったのだが今ではメロメロだ。たまに孫が遊びにくる隠居生活を楽しんでいるお爺さんの気分だ。俺の場合たまにじゃなくて毎日だけどな。 「ここでの生活はどう?」 子供達が帰った後、片づけをして休憩にお茶を入れているところだった。 「た、楽しい」 俺がここに来てからもう1か月半が経とうとしていた。 「だいぶ言葉もわかるようになってきたね」 「ルートのおかげ」 「ふふ、ありがとう。それでね、君に話があるんだ。」 席に着いたところで、ルートが真剣な顔をして俺に向き合った。 その緊張が伝わって俺も思わず背筋を伸ばした。 「もし僕の話すことがわからなかったら聞いてね。 君がきてからしばらく経つけれど、君との生活は楽しい。子供たちのあんな笑顔もみられたし、僕も子供達もみんなミトの事が大好きだよ」 嬉しくて涙が出そうだった。俺もみんなの事が大好きになっていた。毎日楽しかった。こんな生活がずっと続けばいいと思っていた。 「でもね、これから君も生活していかないといけない。いつまでもここには置いておけない。3つ月が動く日、ここから南の土地に僕の伝手があるからそこに君を住まわせる。 仕事も用意する。それに僕も時々遊びに行くし子供達にもまた会いにきてほしい。」

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