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12-F(R-18)

「なぁ、藤?」 「…」 「俺もしてい?」 何かの確認をとる佐久間と無言で頷く俺。 只今、午前1時……何分だろう? ゆっくりと佐久間の顔が下りてきた。 佐久間の目線は、俺の口元。 "くちゅ" 柔らかく濡れた唇が、俺の唇に触れる。 それを合図に、少し唇を開く。 "くちゅ…くちゅ" 俺がしたように、佐久間も俺の下唇を噛む。 何度も、何度も。 佐久間の頬に右手を添えると、佐久間が左手を重ね頬ずりをする。 それが可愛くて、クスリと笑ってしまった。 すると、佐久間はキスを止めて、 "ぺろり…ぺろり" 俺の右手を舐めはじめた。 くすぐったくて、離そうとするがしっかりと握られて離すことが出来ない。 「…まだ、残ってるな」 そう言って、こないだの火傷の痕を何度も舐める。 「本当は、ずっと舐めたかった」 揺れる瞳に目に射抜かれる。 「…舐めて治したかった」 ゾクリとした。 「……さ、さく、ま」 身体が甘く痺れるその行為を止めてほしくて、擦れそうになる声で名前を呼ぶ。 "ぺろり、ぺろり、ぺろり……" けど、佐久間は、俺の声を無視して舐め続ける。 俺を見つめたまま。 「ハァ…」 鼓動が早くなって、ため息が漏れる。 甘い痺れは全身に広がる。 佐久間の行為は、火傷の痕から、指へ移った。 "ぺろ、ぺろ…ぺろり" 俺の指を、一本ずつ丁寧に舐め上げる。 小指から薬指、薬指から中指。 指の股まで満遍なく舐める。 くすぐったかった行為が、いつの間にか、甘い痺れを引き起こす行為に。 そして、 「ハァッ…ハァッ…」 自然と腰が揺れていた。 "くちゅ、ぐちゅ" 舐めるだけの行為に、指を咥え、時折吸い上げる行為が加わった。 ただ、変わらないのは俺を射抜く佐久間の瞳。 だめ……、見ないで。 俺だけを見てって思ってたけど。 こんな……、こんな俺は見ないで。 そう思う心とは裏腹に、舐める行為に合わせて、佐久間に擦り付けるように腰は揺れる。 "ちゅ、ちゅ、じゅっ…ぐちゅ" 「ン…ンッ…」 激しく動きだした佐久間の口に、俺は考える事が出来なくなった。 ただただ、腰を揺らす。 自分でも分かる。 右手と同じように、下着の中の自分のモノも、ぐちゃぐちゃに濡れている。 違うのは、佐久間の唾液じゃなくて、自ら出したものというだけ。 "かりっ" 「ンンッ!!」 佐久間が指を甘嚙みした瞬間、身体が跳ねた。 それを見た佐久間は、一瞬目を丸くさせたが、直ぐにニヤリと笑い、 "カリッ…カリッ…" 人差し指の付け根から指先に向けて甘嚙みし始めた。 「ハッ…ンッ…ンッ…」 もうだめだ。 自分の欲望を出したくて腰の動きが早くなる。 佐久間は指先を噛むと同時に、腰を下から上に押し付けるよう動かす。 その動きが、俺の腰の動きと重なった瞬間。 「ンンーーーッ!!」 俺は熱を吐き出し、佐久間のくれた下着の中を、一層ぐちゃぐちゃにさせた。

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