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第10話

さてさて、時間を現在に戻しまして。 雅実と寺島が去った下駄箱前。 とりあえず、ももチャンと一緒に自分のクラスへ向かう。 「で、雅人から見た雅実君の変化は、その後どう?」 「うん。やっぱり落ち着きがないかなー。でも、二人でいるときって、基本お昼しか見ないからなぁー」 「些細な変化もない?何気に手を繋いでるとか、おかずをアーンし合ってるとか?」 「ソレ、些細な変化?」 「もう!やっぱり雅人に任せてたらダメだわ!」 「んー。そういうももチャンはどうなんだよー」 「…雅人」 「ハ、ハイ」 「私を誰だと思ってんの?」 「え?」 「独自のルートで、ちゃーんと調べ上げてるから」 そう言って、ももチャンはイヒヒッと悪魔のように笑った。 俺が雅実のことを相談してから、人が変わったかのようなももチャン。 常に目を光らせ雅実を探す。 周囲は気付いてないようだが、彼氏の俺には分かる。 ももチャンは、今、井〇公造になっております! ただ、そんなももチャンもステキ、カワイイ、セクシー!! ……うん、恋は盲目です。

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