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第23話
「あー、食べた食べた!ごちそーさま!」
「自分の弁当プラスまさみんの弁当……。寺島、お前の胃袋どうなってんだ…」
「よく太らねーなー」
結局、今日は雅美のクラスメイトも一緒のランチタイム。
寺島とクラスメイト(松田&広瀬)ばかり喋って、いつもと違う雰囲気だが、雅実はニコニコと相槌をうったりしている。
ったく…、雅実お前はそれでいいのか!?
今日作ったお弁当について、寺島にもっと聞かなくていいのか!!
「いやぁ、これでも3キロ太ったけど」
「全然分からんわ!」
「寺島の場合、縦にデカくなるタイプだからなぁ。また伸びたろ、身長?」
「んー、こないだの身体測定んとき、7センチ伸びてたか?」
「マジか!?じゃあ、お前、190センチ越え?」
「うん。193だったかな?」
「どんだけデカくなんだよ!俺にも分けろや!」
「ってか、まさみんもデカいよね?まさみん、身長どんくらい?」
「え、俺?俺は、185かな」
「やっぱ、180越えかぁ」
「寺島と一緒にいるとそんな高いと思わないけど、マサトクンと並ぶとデカいよね」
「広瀬、俺がちぃーせーと言いたいのか?」
しかも、"マサトクン"って。
何だそのイントネーション。
「いやいや、そんなそんな!マサトクンが小さいなんて、思っておりません!!だってマサトクン、俺と同じぐらいっしょ?まっつんなんて、やっと160だからな」
「オイ、巻き込んで俺をディスるな」
「てへっ!」
「でも、最初まさみん見たときは、どこぞの外国人モデルかと思ったな」
「うんうん!同じ学年にイケてる外国人が入ったって、ちょー話題になったし!」
ん、この流れは……。
ニコニコしていた雅実の顔が強張る。
「街でスカウトとかされるだろ?」
「ま、まぁ…何回かは、あるかな…」
苦笑いで答える雅実。
やっぱり、まだ、引っかかってんだろうなぁ。
――外国人にみえる――
ということに。
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