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第38話

――キーンコーンカーンコーン―― 「はい、鉛筆を置いてくださーい」 古典のセンセーの間延びした声を聞き、みんな手を止める。 「じゃあ、後ろから解答用紙を回してください」 各列、ガサガサと後ろから前に解答用紙を渡していく。 「でーは、皆さん4日間お疲れ様でしたー。……」 センセーが何か話してるが、全く耳に入らない。 ってか、今回のテストはそれどころではなかった。 あの保健室での出来事が、ずっと頭から離れなかった。

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