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【番外編】まるで親子みたい
「…ぶっははははははは!!!!」
「………………ダイスケ、笑いすぎ」
「マジか!お前それマジでやって、ふっ、くはははっ!!!!」
「キスするぞ」
いやいや、もうなんだこれ、超面白いんだけど!
公園のいつものコートでフリースローを打つジャスティン。この時点で予想できたけどさ。
ボールが顔よりデカいから、小さい手のひらで頑張って掴んで、持ち上げるのがやっとの高さで投げた。そのまま落ちた。
転がるボールをとことこと追い掛けるジャスティン。その後ろから近付いて、ジャスティンがボールを拾ったのを見計らって抱き上げた。
「ほら、ダンク」
「…………」
無言のままリングにボールを押し込んだジャスティンが、体を捩じって俺の首に腕を回してくる。ん?と思って抱き直すと、両手で頬を挟まれて唇を塞がれた。
すぐに下に下ろして腕を離す。びっくりした!
「ちょ、ぅ、ん……」
耳の後ろに回された小さな手のひらが、ゆっくりと襟足の髪を撫でながら唇を割り開いて侵入してくる。体温が高いのか、いつもより熱い。
唇の裏側をねっとりと舐められて、抵抗しようとした俺の舌先を軽く噛んできた。
やべえ、気持ちい。どうしよう…
「ンッ…ふ、あ…っはあ…っめろっつの!!」
「ぐふっ⁉︎」
頬を包み込んでいた手の甲を思いっきり抓ってやった。
涙目になってるジャスティンをそのまま放置して、熱い頬を隠すように背を向けて歩き出した。
「か、えるぞ…」
やばい、このままじゃ俺、色々ヤバい。
親子サイズじゃ、抱きしめてくれないじゃんかよ…
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