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If I reached my hand

【ジャスティンside】 この手を伸ばしたら、きっとそのcuteな唇を突き出しながらも掴んで這い上がるんだろう。自分のために、チームメイトのために。 だから今もこうして必死にボールを追い、息を切らせて走り、身体中の筋肉が悲鳴を上げるまで筋トレしている。 この三日間の合宿で、ポイントガードとしての動きをマスターしてもらい、あとは筋力アップのためのトレーニングにあてるつもりだ。 「ラスト10本!」 「くっ、そ…ぅおおおーーっ!」 最後の力を振り絞り、コートの端から端までのダッシュを続ける。 だいぶこの動きにも慣れたのか、切り返しの時の足運びがスムーズにいくようになってきた。 最後の切り返しでこちらに戻って来た。肩で息をするダイスケにタオルを被せて、ふらつく体を支えてやる。初めは嫌がって拒否されていたけれど、今では素直に体を委ねてくれるようになった。 「Good job、ダイスケ」 「っはあ、はっ…ぁ、たりまえ、ッふぁ…!」 整わない息で答えるのが可愛くて、思わず回した腕に力を込めた。 くしゃくしゃと汗で湿った髪を撫でて、スポーツドリンクを差し出す。敢えて冷やさずにおいたそれをゆっくりと喉に流し込む様子を眺めて、壁際に座り込んだダイスケの隣に腰を下ろした。 今までのタイムを伝え、フィードバックする。目に見えてわかる成長が嬉しいのか、その顔は綻んでいた。 「3分休憩して、軽く外を走ろうか。クールダウンしよう」 「はぁっ、くそっ、鬼コーチめ」 「何か?」 「なんでもねえよっ!」

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