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If I reached my hand

【大介side】 この手を伸ばしたら、お前はきっと嬉しそうに引き寄せてくれるんだろうな。 悔しいけど、こいつの言う通りにしていけば、自分がどんどん上手くなるのがわかる。シュート率はもちろん、ネックだったスタミナやダッシュの切り返しなんかも、今までの自己流のトレーニングからこいつのトレーニングに変わった事で、体が軽くなって動きが良くなってきてる。まあ、結構スパルタだけどな。 「さあ、クールダウン行こうか」 隣で立ち上がったジャスティンが、こちらに手を差しのばしてくる。ためらいなくそれを掴んで、横に並んだ。 首に掛けたタオルで汗を拭き、外履きに履き替えて太陽の下に出る。暑い。けど、こいつが触れた手のひらが焼けそうに熱い。 「はあっ、くそ、ほら行くぞ!」 なんか悔しいから、もたもた靴紐を結んでるこいつの頭を叩いて走り出した。

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