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好きって何回言えばいい?
隣に横になる体をそっと撫でる。背中に手のひらをあてると、ふう、と息を吐いた。
「ふーん、ベタ惚れだなお前」
「まあな、ケイにだって負けない自信があるさ」
後ろで笑う声に、今の自分の本心を返す。そうだ、ダイスケを好きな気持ちはケイがソウに想うものには負けない。
けれど、それがちゃんとダイスケに伝わっているのか不安になるのも事実で。
好きだ、と。I love youと何度も何度も言ってる。その度に赤くなったり、それを隠そうとして暴れたりするのが可愛い。
嫌じゃないんだとは思う。受け入れてくれてはいるんだ。でも、オレが帰国した後はどうなるんだろうか。寂しがってくれる?会いたいと思ってくれるだろうか?そう思ってくれるまで、あと何回好きだと言えばいい?
「…好きなんだ、本当に」
「おう、見りゃ分かる」
「一緒に連れて帰りたい」
「そりゃ無理だな、卒業しなきゃ専門学校に行かれないからトレーナーになれねえし」
「そうだな……」
さらさらとした黒い髪に指を通す。柔らかなそれは、ずっと触れていたって飽きないだろう。
一番近くにいて欲しい。いつでも触れていたい。
そのためには、ダイスケには専属トレーナーになってもらわないと困る。もちろん、オレがプロのプレイヤーになるのが前提だけれど。
夢のためには、一時的に離れなければならない。その後にずっと二人でいる時間に比べたら、きっとそれは一瞬。でも、それでも、その一瞬だけでも離したくないんだ。
「…大介の事、お前に任せるからな」
「ああ、他の誰にもそれは譲れない」
そんなつもりもないけれど。
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