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あと少しだけ、このままがいい

「ただいまー」 キッチンに顔を出すと、案の定テーブルの上は料理でいっぱいだった。 「おかえりなさーい!ジャスティン君も、おかえり!」 「あ、えーと…ただい、ま?」 その応えに満足そうに笑う母さん。着替えて来いと言われ、素直に二人で部屋に向かう。 部屋に入り荷物を置き、堪らずにベッドへとうつ伏せに倒れ込んだ。ぐあー、マジで疲れた。 ふう、と大きく息を吐き出す。ふとベッドが軋んで、隣にあいつが座ったのが分かる。大きな手が頬をするりと掠めて、髪を梳くように撫でてくる。 「……なに?」 「触りたかった」 「あっそ………」 撫でられる感触が気持ちよくて目を閉じる。 こいつの手は不思議だ。暖かくて、熱くて、気持ちよくて。触れられるのは別にイヤじゃない。 だから、もう少しだけこのまま撫でさせてやろう。 開かなくなった瞼に柔らかいものが触れたのに気付いたけど、ふわふわする意識を引っ張り上げるつもりはなかった。 「……あと少しだけ、このままがいい」 遠くでそんな声が聞こえてきたのは気付かなかったけど。

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