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運命よ、そこをどけ。オレが通る

「ちょ、おい…」 細い肩を抱き寄せたままずんずんと歩くと、ショップの出口付近で双子が待っていた。 「どうしたの?なんかジャスティン怖い顔してるけど…」 「No problem。早く帰ろう」 二人の視線を背中に感じながら、人混みを抜けて外に出る。まだ日は高いものの、帰り足の人の列が駅まで続いていた。 チラチラと困ったような顔で見上げてくるダイスケは可愛い。けれど、胸の中がモヤモヤとしている。 わかってる、これはアレだ、みっともないjealousyだ。ああカッコ悪い。こんな姿は見せたくない。でもダイスケを独占したい気持ちは強くなる一方で、自分でもどうにもならない。 早くオレのものにしたい。そうすれば、こんな醜い感情はなくなるんだろうか? いっそ周りの人間がいなくなればいい。ダイスケと二人だけがいい。 こうして帰りの電車の中でイライラと感情をあらわにしている自分に気付いて恥ずかしくなるが、あの双子だって同じようなものだった。 「ったく、しっかりしろよ」 「…え?」 「今のお前、継とそっくり」 混み合った電車の中で向き合って立っていたら、くすくすとダイスケが笑い出す。 きゅ、と控えめにオレのシャツの裾を掴んだダイスケが、少しだけ頬を染めて見上げてきた。 「「オレの創に触んな!」っつってる時の継と同じ顔してる」 「あ……悪い、ダイスケはオレのものじゃないのに…」 そうだ、勝手にこんな感情をぶつけられても困るだろう。 そう思いながらダイスケの髪をくしゃりと撫でたら、その手を掴まれた。 「…だから、しろよ、お前のものに」 掴まれた手首にダイスケの熱い唇が降ってくるのを、まるでスローモーションのように見つめていた。

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