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君の泣き顔に口づけを

ぽたり。熱いアスファルトがまるでそれを吸い込むように一瞬で蒸発させていく。 太陽が反射してキラキラ輝くのを、不謹慎にも綺麗だと思いながら、ぐっと腕を引いた。 バスターミナルとパークとを繋ぐ歩道橋。その下の柱の部分に大介を引きずり込むみたいに連れて行き、唇を重ねる。 「んんっ、……ぅ、ふっく……!」 「…ッ、泣かないで」 すぐに離れてぎゅ、と抱きしめると、どんどん溢れてくる涙でまた服が濡れる。いつもならここで「泣いてねえしっ!」なんて強がりなセリフが聞こえてくるはずの大介の口からは、くぐもった嗚咽しか出てこない。 「っふ……ぃ、くな…」 「ダイスケ……」 「なん、で…っ、いろよ、ここに……っ!」 どん、どん、とジャスティンの胸元を叩く拳をそのままに、抱きしめる腕の力を強くする。肩のあたりがじわりと熱くなって、すぐに冷えて、また熱くなって。 止まらない大介の涙は、まるでその心を表わしているようだった。 さらりとした髪を撫でて、そこに唇を寄せる。びくりと震えて肩口から顔を上げたのを合図に、ゆっくりと近付いて唇を重ねた。 啄むように何度も触れるたび、ぽろぽろと零れ落ちる涙。二人が共に過ごした時間の中で、ここまで素直に感情を現す大介は初めてだ。 いつもは天邪鬼な大介が、人目も憚らず涙を零す。それほどまでに、大介の中でジャスティンの存在が大きくなっていた。 「…落ち着いた?」 「……ん…っ、」 未だしゃくり上げてはいるものの、少しずつ冷静さを取り戻してきた大介の腕を引いてベンチに座る。ぴったりと寄り添うように体重を預けてきた大介を支え、後ろから肩を抱いて引き寄せた。 次のバスは30分後。ターミナルのベンチには、二人だけしかいなかった。 いつの間にか泣き疲れて眠ってしまった大介の肩を優しく叩きながら、眼尻に滲む涙を親指で拭ってやる。 ふとジャスティンが空を見上げれば、白い飛行機がゆっくりと青空を横切って行くのが見えた。

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