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これじゃ俺が構って欲しかったみたいじゃないか

途中からクソ忙しくなったのは、継が創と抜けたからだ。こんなん予定外なんだけど!まあ、想定内ではあったけどな。 とりあえず継が抜けた穴は正木がばっちり埋めていた。というか、二人の代わりに俺が写真撮られまくって、その順番待ちの列をさばいたり、物販ブースを仕切ったり、廊下の入場待ちの列にメニュー配ったり…というのを正木がやってた。なんか、やけに手馴れてるんだよなあ。 「ワタくん、もうちょい頑張って!」 「…おう」 双子はよくこんな見世物状態に耐えられるよな…あいつらがいなくなってから、例の双子スペースには俺が行く事になった。 当然、四方八方からシャッターを切られる。 コーヒー飲んでもケーキ食っても、とにかく撮られる。こんなに写真撮られるなんて、あいつがいなくなってからは初めてだ。つーか、あいつ以外にバシャバシャ写真撮るやつなんていなかったけどな。 だんだんその視線とシャッター音に耐えられなくなってきた頃、正木がスマホを差し出してきた。 「え、なんで俺の持ってんの?」 「カバンの上でぶるぶるしてたから」 「あー、そういや…」 さっきあいつに連絡して、そのままぽんと置いたんだった。 その画面には着信を知らせている表示。相手は… 「……………What's up?」 『ダイスケ!festivalがもう終わるってミズホが教えてくれた!』 ちらっと正木を窺い見たところで、校内放送が流れた。 それは今年度の文化祭がもうすぐ終了するアナウンスで、それを聞いた正木がラストオーダーを室内の客に取りに行く。廊下の列には他の奴らが閉店の旨を伝えに行っていた。 「そうみたいだな。で?」 『frustration溜まってるんじゃないかと思って』 「そりゃあ、こんなカッコで愛想振りまいてりゃな!お前のせいだしな!」 『ン、だからオレと話してストレス解消すればイイ』 くっそ、なんだこいつ、なんで全部分かんだよ… なんか、これじゃ俺が構って欲しかったみたいじゃないか…

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