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第8話 後日談
後日談xxx
「コタ……これ……」
「嫌です!」
「コタァ~あっちの世界では着てくれたじゃないか。着てくれないの?」
差し出されたのは、最近着たネコ娘? のコスプレ衣装。
なんて言ったって、今日はこっちの世界でのハロウィンの日。
先生はドラキュラ伯爵に、そして俺は眷属のネコときた。
デジャヴ。
あの時抱かれた熱が体を巡る。あれから、そう数日も立っていない。
でもラブラブそのもの。
昼休みにはご飯を一緒にたべ、夜は先生の家にお泊り。一緒にお風呂。
上げ膳据え膳、頂かれている始末。
まるで、今までの時間を埋める様に、先生と俺は貪りあった。
「着てほしいなぁ~着てくれたら何でも言うこと聞くのになっ!」
ぐぬぬぬぬ。落としにかかっている。なんでもと言われたら着るしか無いじゃないか。
「す、少しだけですよ。」
本当は着たかったっていったら引くかな? だって、あの時の再現なわけで、いろんな事ができる。消えていく苦しみなど感じずにすむ。
先生に抱かれた余韻に浸れるのだから――。
「コタァ~かわいいよ。んちゅ。あむ」
「どこ噛んでるんですか! 首筋にキスマークつけるのやめてくださいよぉ~」
「だぁめ。コタはモテるんだから私の眷属(モノ)ということをみせつけておかなくちゃね。。吸血鬼らしいでしょ」
クスリと笑う様はさながら、美女を狙う吸血鬼。闇夜に誘うは、ネコ娘! 男だけどね。牙を付けているのが更にコスプレを際立たせている。迫力が違う。漆黒の闇の王にして、甘い恋人。
あなたにメロメロです。
「コタ? これ何?」
げっ! 妹の美南(みな)と撮ったプリクラだった。
生徒手帳をみてむくれている。
南雲先生は大変嫉妬深い。そりゃぁ、男と肩を組んだだけでむくれる。大人の余裕なし。
そんな所が可愛いし、魅力的なんだけど。やばい。
勘違いしてる。これは。
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