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第75話 寤寐思服 ※

家に帰ってから、木曜の学校帰りに拓真の家に遊びに行くことを悠ちゃんに話すと、露骨に嫌そうな顔をして黙り込んでしまった。 ソファーに並んで座る悠ちゃんを恐る恐る見上げる。悠ちゃんは、目を閉じて大きく深呼吸をする。目を開けると僕の肩を抱き寄せて、優しく頰に唇を当てた。 「おまえにとって、あいつは大事な友達なんだろ?いいよ、行ってこい。でも、暗くなる前には必ず帰って来るんだぞ?もし何かされそうになったら、すぐに電話をかけてこい」 「ありがとう、悠ちゃん。前にも一度遊びに行ったことがあってね、その時に拓真のお母さんがケーキを焼いてくれてたんだ。それが、すっごく美味しかったのっ!それにね、拓真のお母さんは、僕のことを『可愛いっ』って言って、とても可愛がってくれるんだよ。拓真と遊びたいのもあるけど、おばさんにも会いたいんだ」 「そうか。おまえはいろんな人から好かれるんだな。じゃあ、そのおばさんに甘えてこい。だけど、拓真には注意しろよ?」 「拓真に?どうして?拓真は優しいし気をつけることなんてないよ?」 「おまえなぁ…、はぁ…」 悠ちゃんは大きく溜め息を吐くと、僕を膝の上に乗せて強く抱きしめてきた。少し苦しいけど悠ちゃんと密着して、感じる体温と匂いで僕の頭がクラクラとする。 僕は悠ちゃんの首に唇をつけて、ちゅうっと強く吸い上げた。ゆっくりと唇を離して、赤くついた痕をぺろりと舐める。 僕が目を細めて赤い痕を見てると、「玲」と呼ばれて悠ちゃんを見た。悠ちゃんが、赤い痕を指差して笑って言った。 「ふっ、ここに何したんだ?」 「キスマーク…つけた。僕の、っていう印…。悠ちゃんも、この前僕にいっぱいつけたでしょ?ほら、まだ痕が残ってるもん…」 僕は、ペラリと部屋着のTシャツの裾を持ち上げてお腹を見せる。そこには、少し薄くなったけど、大量の赤い点々があった。 「それはマーキング。おまえの全部は俺のものだっていう印。あいつの家に行く前に、もう一度つけ直さないとな。玲も好きなだけ俺につけろよ。おれも、おまえの印が欲しい」 そう言いながら僕の白いお腹をするりと撫でて、僕の唇に口付ける。 「あっ…、うん。消えちゃう前につけてね。僕も悠ちゃんにもっといっぱい、つけ……あっ!やぁ…んっ、んぁ…」 話している途中で、悠ちゃんの手が僕の胸をさすり、少し尖った乳首を摘んだ。

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