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第5話

「んッ、ううん、ん…ぅんン…」  開いたシャツの間から手を滑り込ませ、冬夜の衣服を少しずつ乱していく手つきはやはりというか手馴れていて、冬夜は徐々に陶酔を覚え始めていた。ゆるく開けた口唇の間から舌が入り込み、ちゅくちゅくと音を立てながら絡ませ合う。深いキスは冬夜は初めてだったが、ゆるく目を開けて見えたアシュレイの顔は心地良さそうで、冬夜もこのキスは気持ちいいと思った。もっと奥まで来て欲しい、そう思う頃には冬夜の衣服は残すところは下着のみとなっていた。 「は、はや…」 「下着脱がせても良いか」  シャツとズボンは見事な手際で剥ぎ取ったのに、アシュレイは律儀にも下着を脱がす許可を求めて来た。最終防衛線とも言えるところなので、下着を脱ぎ捨てたらいよいよ後には引けない。 「決心、鈍るだろ…脱がせたいなら、脱がせ」 「ありがとう」  ぐいっと下着を脱がせられると、アシュレイとのキスでゆるく反応したものが姿を現した。 (うわ…はずっ)  興奮したらこうなるのは当然だが、キスだけで?という考えがあった。アシュレイがそっと慎重に冬夜の性器に手を添えて、ゆっくりと顔を近づけて___ 「って、ちょっとまった。流石にそれはまずい」 「…まずいって?」 「こんな超絶美形に咥えさせるとか、罪悪感がすごい」 「誰へのだ?」 「いろんな人」  冬夜が固辞するとアシュレイは渋々口淫をするのは諦めて、サイドチェストに置いてあったチューブを取り出した。 「それは?」 「ハンドクリーム」  イケメンともなるとハンドクリームを常備するようになるのかと思いながら、アシュレイが勢いよくキューブからクリームを手のひらに乗せるところをじっと見つめた。薔薇の香りがベッドの上に漂った。 (高級そうなのに…俺のために申し訳ないな) 「入れるぞ」 「う、ああ…」  ちゅく、と後孔にハンドクリームを塗り込んだ指を押し当てられ反射的にびくりと体が震える。暫く穴の周辺にクリームを塗り込むように動いていたのが、やがて徐々に細くて長い指が冬夜の中に入り込んで来た。 「んっ…」 「痛いか?」 「いたく、ないけど、変な感じだ」  冬夜が痛みを感じない絶妙な力加減で第一関節までの部分でゆっくりとした抽送を繰り返す。異物感が強いが、アシュレイにキスしてもらうと力が抜け、指ももっと深くまで入り込んで来た。冬夜は体が必要以上に硬ばらないように息を吸ったり吐いたりするのを繰り返して、良い具合に体が弛緩するのに合わせてアシュレイは指を動かした。  それを繰り返すと、アシュレイの指が数本入ってもスムーズに動かせるようになり、冬夜も不快感を快楽で少しずつ覆っていった。 「もっ…う、そろそろ、はっ、あ、いいんじゃ、ないか…?」  ハンドクリームを分けてもらい、アシュレイの性器を触って十分に育ったのを見ながら冬夜が言う。 「は、はあ…ああ、俺も冬夜のナカに入りたい…!」 「ははっ、いい、ぞ」  アシュレイは冬夜の体を起こすと、ベッドの上に長い足を投げ出して座るアシュレイの上に冬夜が乗る形となった。  

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